銀漢の賦 / 葉室麟

この作品も葉室さんらしい、骨太なお話でした。

「花の美しさは形にありますが、人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか」

凝縮された言葉だなと思う。この小説の世界では一本の太い幹のように
心映えの見事さを貫いている。
人が人のために尽くす気持ちの優しさを感じられる小説でした。
心が洗われるようで、ほろりとさせられます。

book 区切り 23:06 区切り comments(0) 区切り - 区切り

永遠の僕たち / Restless



ガス・ヴァン・サント監督の作品。出演はデニス・ホッパーの
息子・ヘンリー・ホッパー、ミア・ワシコウスカ、加瀬亮。

まず主演二人の醸し出す透明感がステキでした。
死の世界の象徴として存在している加瀬亮もよかった。
まさか特攻隊の幽霊役とは知らなかったので…、
風変りなこういうのってファンタジックに偏りそうだけど、
全篇、瑞々しく詩情溢れていて感動しました。
儚げで脆い部分も垣間見せつつも、それぞれの思いが見えてくる
美しい映画。ガス・ヴァン・サント監督の世界でしたね。

サイレントヴァージョンも見たいのだけど、レンタル版には
ないのがとても残念です。別でいいので、借りれたらいいのになぁ。


music,cimema & art 区切り 18:30 区切り comments(0) 区切り - 区切り

RABBIT HOLE

子供を亡くしたある夫婦のお話。
息子の面影から逃げるベッカ、一方ハウイーは息子との思い出に浸る。
同じ悲しみを分かちあっているはずなのに、それでもすれ違いを重ねてしまい、
関係は少しずつほころび始める。

「悲しみは消えない。でも軽くなるの、大きな岩だったものが、
やがてポケットの中の小石に変わる。
時々忘れそうになるけれど、それは決してなくなることはなくて、
そこにあることを思い出してまた悲しくなる。
でもそれは息子が残してくれたものだから」

人のよりどころとなるものも違うように、受け取り方は
それぞれあるのだなと、当たり前なのだけどね。
また加害者の少年も同じように消えることのない思いを
背負っていることにも気づかされる。
幾通りにもある人の気持ちがさまざまに滲み出ていて、
もう一つのあったはずの世界と現実のはざまに溺れてしまう気持ちが、
抑えられた表情からも読み取れてこちらも痛みを感じてしまう。
繊細な作品になっていました。

music,cimema & art 区切り 22:22 区切り comments(0) 区切り - 区切り

サヨナライツカ

原作を以前に読んでいたものが映画化されたら
やはりどんな風に映像化されているのか気になるもの。

中山美穂も西島秀俊、石田ゆり子と好きな俳優さんが出ているし。
私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハン監督がというところで、
日本人監督とはまた違った演出もあり、賛否両論みたいですが、
主演二人の距離感が上手く雰囲気が出ていたように思う。
突飛な演出や細かいところをつつけば、いろいろいいたいことも出てくるのだけど、
自分でも意外なほど、涙する場面が多くて、なぜか切なくてたまらなくなってしまった。

それぞれの狂おしい思いに移入するのに忙しかったせいかな。

music,cimema & art 区切り 21:53 区切り comments(0) 区切り - 区切り

散り椿 / 葉室麟

まずタイトルに魅かれました。装丁もキレイです。
散っていく姿も美しい。まさに日本人の美学ですね。
小説を読む理由のひとつに、人の胸を打つ物語を堪能できることであったり、
知らない世界を垣間見る楽しみであったりいくつかあります。

葉室さんの物語は胸が熱くなる。ある理想が投影されすぎている感じも
あるのだけど、でも個人的にその理想、美意識というのかな
その部分が好きなので気にならないけれども、気になる人もいるかもしれない。
揺るぎない芯を持っている人が好きなので、作品によらず人としても
興味を持っています。

散り椿、見に行ってみたいなぁと思ったのですが、残念ながら旬はすでに
過ぎていました。来年にはぜひ見に行きたいなぁ。

book 区切り 21:21 区切り comments(0) 区切り - 区切り

コラプティオ / 真山仁

「震災後」の日本を描き直木賞候補になった作品。
受賞はかなわなかったが、時勢を映し出していて読み応えがあった。
以前に地熱についても描かれていましたが、
原発の課題などあぶりだしているのは、著者ならではの
作品だったと思えるものに仕上がっています。

それに官邸内の内幕そのものがよく知れて面白かった。
さすが元新聞記者なのだなぁと。
脇役の作り方も面白かった。キャラクターが際立っていました。

小説の世界の方がいいなと思ったのは国家のリーダーが
良くも悪くも強い存在として浮き立っていたことかな。
疲弊した国民に希望を与えるなんて、今では考えられない。
失望の方があきらかに多くて、エネルギー問題についても、
選択や答えはひとつではないのかもしれないが…
果たしてこれからの世界はどうなるのか考えさせられるものに
なっています。






book 区切り 21:27 区切り comments(0) 区切り - 区切り

春の気配

いつから作っていなかったのかな、久方ぶりのビーズワークです。
心に余裕というか春の陽気のせいかな、前向きな気分だったので。
そういう気持ちの時の方が、自分の思ったものが作れるような
気がします。

パールにルチルクォーツを合わせました。普段使いなので
極々シンプルに。なんでも合わせられるかな。
家にあるものでできたのでまずは満足。
少し長めで、チャームは取り外しもOKに。

ワンピースを新調したので、明日早速に合わせてみようかなぁ。
作りたいモードに入ったので、今度はシルクリボンで
結ぶタイプのものを作る予定です♪
何色にしようかしら。


bead work 区切り 19:05 区切り comments(2) 区切り - 区切り

橘花抄 / 葉室麟

まず評価5個では足りない。先に読んだ「柚子の花咲く」とは
また違う印象でした。実在の人物をモチーフとしているせいかな。
それにテーマが最後まで詰まっているので、葉室さんの文章は読みやすいです。
全作品を読みたいなって思いました。

己の道を貫く男たちと権力争いの影で翻弄される女たちを
実在の人物を織り込みながら描く。
美学を感じられる骨太なストーリーが好みで、どの登場人物も
とても魅力的でした。

お話は和歌や香道をポイントに導かれ深みを増していきます。
そのため、より深く胸に食い込んでくるのだが、そこから瑞々しさが
幾重にも広がり奥深い。暖かさが伝わってくるというのか
それぞれの心情がすんなり入ってくるというのか。
お互いの気配を感じ合い、相手のことを思いやる気持ちが、
強く日本文化の根底に流れていることがとても誇りに思えます。
自分さえよければいいとか思っている人が多い昨今、
気持ちが平らかになります。損得で行動するのではなく
善悪を選択していく姿勢に人としての品性を感じられるというのか。
主人公の卯乃のたおやかさに憧れます。

自分の矜持を持つ大切さ。また相手の真実味を感じられる器があるというのは
それ以上のものを自分も受け取れているということかしら。

花の美しさは色にありましょうか。
花の美しさは生き抜こうとする健気さにあるのです。
何気ないことばなのだけど、印象的でした。

それにプラス折よく、香道のお稽古に春から
いこうか迷い中でしたのでとても面白く感じられた。

book 区切り 21:06 区切り comments(0) 区切り - 区切り

柚子の花咲く/ 葉室 麟

梅の花の香りに春を感じるこのごろ。
柚子の花も香りがいいのだろうか...。

蜩ノ記にて第146回直木賞受賞の葉室麟さんのご本。

師である梶与五郎の不審死から、主人公の恭平が探索を進めていくのだが。。。
読み始めは堅い印象でした。
それに恭平や他の登場人物には取り立てて特別な魅力や
才気があるようには見せていない。実に控えめに描かれて
いるように思う。普段自分たちの世界にでもあるような雰囲気。
読みとる中で自分で構築していく楽しさがありました。
読者にこびてない、そんな部分に好感がもてたというか、
作者の力量に期待が大きくならざるを得ない。

精緻な文体なためか淡々としているようであるが、
かえってそれが熱情であることにも思えて読みごたえを感じられる。
それぞれの思いが交錯していく中で主人公が成長していく姿も清々しくて、
凛とした師というものを持つ恭平たちがうらやましい。

優れたメンターとの出会いはかけがえのないもの。
魅力があり人格も認め合える、信頼を築ける関係は何より得難い財産。
上滑りで希薄な人間関係、計算やウソにまみれた世界を一時でも
忘れさせてくれる。

book 区切り 18:51 区切り comments(0) 区切り - 区切り

脇役 慶次郎覚書 / 北原 亞以子

一枚看板 
辰吉 
吉次 
佐七 
皐月 
太兵衛 
弥五 
賢吾 

book 区切り 11:28 区切り comments(0) 区切り - 区切り

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